「現場で必要なのは対応力」甲子園帯同トレーナー働き方インタビュー

地元九州で病院、高校野球部、ラグビートップリーグなど、様々な現場でトレーナーとして活躍している梯(かけはし)さん。

2018年には指導している野球部で甲子園出場も果たしました。

そんな梯さんに今に至る経緯や仕事のやりがいについて伺いました!

梯(かけはし)さんのご紹介

名前

梯誠剛(かけはし せいごう)

年齢

25歳(1993年生まれ)

出身

福岡県

出身校

久留米大学 経済学部

プロフィール

大学時代にアルバイトで勤めていたコナミスポーツクラブにてトレーニングの奥深さ、人の身体に興味を持ち、久留米大学の経済学部に在籍しながらも、トレーナーの勉強を行い、大学初の現役合格で日本スポーツ協会アスレティックトレーナーを取得した。

現在は大分県の病院に勤務しながら、大学の研究生として研究活動、地域の高校部活動でのトレーニング指導、ラグビートップリーグのトレーナーとしてスポーツ現場に関わっている。

今はどんな仕事をされていますか?

色々とイレギュラーが多いんですが・・・(笑)
高校のラグビー部の朝練から1日がスタートします。

朝練の指導が終わり次第、病院に出勤しパーソナルトレーニングやアスリートのアスレティックリハビリテーションを行っています。

土日は高校の野球部へ帯同してますが、今年からラグビーのトップリーグにも関わらせて頂くことになったので、そちらもバランスをとりながら動いています。

またもうすぐ完成するのですが、病院と併設したトレーニングジムも主に任せて頂きます。

休みはほとんどありませんが、多くの方に必要としてもらえているので毎日が凄く楽しいです。

今の仕事についた経緯を教えてください

現在の病院は久留米大学の先生とのご縁です。

やっぱりこの世界は御縁を大事にしていかないといけないと思いますね。

自分は生まれてから今までずっと地元にいるので、周りの方が助けてくれることが多いです。

高校の部活動へのトレーナーもふとした繋がりで紹介して頂きました。

どこに繋がりがあるか分からないので
普段からアンテナを広げて過ごすことが大事だと思います。

仕事のやりがいはなんですか?

元々はプロ野球のトレーナーに興味がありました。

去年色んなご縁で、あるプロ球団のトレーナーのインターン生として関わらせて頂きました。

短い期間だったので全てを見れたわけではないのですが、凄く素敵な環境で夢のような世界でした。

でも、
この世界は多くのトレーナーが憧れています。

だからこの業界で競争することよりも

自分の地元で
僕を必要としてくれるところで、
こんな世界に入る選手を育ててみたい
と思いました。

そんな時に今年トレーニング指導に関わっている高校の野球部が甲子園に出場したんです。

甲子園が決まった瞬間に多くの方に喜んで頂いて、地元からも寄付金などが多く集まりました。
選手達にはメディアさんが多く取材にきて下さり、選手たちをたくさん取りあげてくれました。

甲子園に行かなかったら普段は日の目を浴びる事がない子供たちなんですが、たくさんテレビに出れて憧れの甲子園でプレーする姿を共有できる

こんな素晴らしい仕事はないと思いました。

ラグビーでは、プロ現場に関わらせて頂いているので、そういうプロの環境を次の世代の子達にも伝えてあげて学生スポーツの環境を整えるのが自分の役目、やりがいと思っています。

仕事の中で大変なことはなんですか?

そんなに「大変・・・」
と思ったことはありませんが
強いて言えば、スケジュールの管理ですかね。

野球の大会の場合は雨だと延期になるし、他のスポーツでも当たり前ですが勝てば翌日や翌週に試合が入ったりします。
翌日は別の仕事を入れている時が多いので、仕事にもいかないといけないし、試合にもいきたい。
など色んな予定がバッティングすることが、かなり多いです。有難いことですけどね。

甲子園に帯同させて頂いた時も、最初から甲子園に行く予定で8月はフリーにしているわけではないので、色んな方に仕事の段取りをつける理解を頂かないといけませんでした。

自分の気持ちだけではなく、周りの状況などを踏まえて臨機応変に対応する。

それが凄く気を遣うところですが、誠実に対応すれば皆さんから気持ちよく応援して頂けました。

仕事で失敗したことを教えてください

言われないだけで色々失敗していると思います。

大人になると、「君それは間違ってるよ!!」と指摘されることは、ほとんどないので自分は何が失敗か分からないことが多々あります。

例えば、パーソナルトレーニングで来ていただいてた方が、

「用事が出来てしばらく来れなくなったから、また行ける日連絡するね。」

と言われそれ以来、来られなくなることなんて多々あります(苦笑)

でもそれは何が悪かったのか分からないんですよね。

素直にもっとこうして欲しい。と、きちんと伝えてくれるクライアントさんはご指摘を頂いてもちゃんと通い続けてくれるんですけど。

だから、分からないままになってしまうけど、その時に自分の行動を見つめ直すことが大事と思います。

時間が経って、あの時のやり方は違っていたかな。と思う事も多々あります。日々それの繰り返しです。

スポーツ業界で働きたい人へのメッセージ

この業界はイレギュラーなことが多いです。

だから
「対応力」が物凄く必要だと思います。

空気を読まないといけないことが多く、
日々気を遣うことが多いです。

そのスキルはどこで身につくかと考えたときに
僕はとにかく色んな人と会う事しかないと思っています。

飲み会であったり
勉強会であったり

仕事が出来る人の話し方、立ち振る舞い方など、
そんなところをまずは徹底的に真似することで
徐々に「自分のなりたい像」が見えてくると思うんです。

学生の時に多くの人とコミュニケーションをとることで世界は広がると思います。

スポーツ業界だけではなく、多種多様な業種の人とコミュニケーションを取ることも大事にアクティブに行動していって欲しいと思います。

頑張ってください!

-キャリア形成, トレーナーの働き方
-, ,