理学療法士の資格を持ちながら、病院勤務ではなくピラティススタジオで活動している谷田部さん。
そんな谷田部さんに仕事をする上で大切にしていることや、これから社会にでる学生へのメッセージを伺いました!
谷田部さんのご紹介
名前
谷田部くるみ(やたべ くるみ)
年齢
25歳(1994年生まれ)
出身
千葉県
出身校
東京メディカル・スポーツ専門学校
プロフィール
理学療法士の資格を取得後、新卒でパーソナルトレーニング&ピラティススタジオnanoに就職。
ピラティストレーナーとして慢性的な肩こり腰痛、膝痛、股関節痛、手術後の機能改善などに対応。
主に痛みのある方々に医療知識をベースに可動域や筋力向上、動きの改善お客様自身でカラダを良くする方法を伝える。
また、理学療法士の視点を持ったピラティストレーナーとしての活動が注目されつつある。
理学療法士や鍼灸師など医療や治療現場の方に適切な運動療法を伝えるセミナー講師を始めトレーナーの専門学校講師も務める。
nanoでは、nanoトレーナーの指導力向上チームの中心を担うなど精力的に活動している。
セミナー講師としても活動
ーー今はどんな仕事をされていますか?
ピラティスのマンツーマン指導をメインに行なっています。対象者は一般の方々で痛みの機能改善、動作改善をピラティスを活用して行なっています。
その他、外部へのグループ指導やトレーナーの専門学校の非常勤講師、セミナー講師なども行なっています。
また、担当業務をいくつか持ち、一部サービスの数値管理や後輩育成、社内研修などを担当しています。
転機となった病院実習
ーー今の仕事についた経緯を教えてください
元々はメンタルトレーニングに興味があり、スポーツトレーナーを目指してPT(理学療法士)の専門学校に入りました。
当初はPT取得後、ATの専門学校に行きPT・ATを持って国立スポーツ科学センターで働こうと決めていました。
そのためにトレーナーの勉強をしたり、実際にスポーツ現場でトレーナー活動を行なっていました。
その時、転機となった出来事が病院実習。
急性期の病院実習に行った際に、あまりにも動けない方が多いことに衝撃を受けました。
やりたいことがあっても出来ない、家に帰りたくても帰れない、認知機能が低下し自分が誰なのかも分からない。
そのような方々と接する中で、
「こんなに関節が変形する前にできたことがある」
「退院してからもアプローチが必要な方がいる」
「そもそも病院に行かなくても良いカラダ作りをしたい」
という思いが芽生えました。
『病院前後のアプローチがしたい』
『健康な身体で生涯好きなことをして笑顔で生活できる人を増やす』
と、やりたいことが変化していきました。
やりたいことを実現するために行き着いたことがパーソナルトレーナーでした。
困ったときに頼れる生涯のパートナー
ーー仕事のやりがいはなんですか?
まずは何と言ってもお客様に喜ばれることです。
カラダを見ればどこが悪いのか、どこに原因があるのか、どうすれば良くなるのかが分かるため、お客様に伝えると絶対に喜ばれます。
また、私がこだわっていることの一つに「自分自身でカラダを良くする術を身に付けていただく」という考えがあります。セルフコンディショニングです。
自分でカラダを良くできると思えることは自信やモチベーションアップになるだけでなく、トレーナーに依存しない、自立を促すことにも繋がります。
セルフコンディショニング習得までサポートができる、困った時に頼れる生涯のパートナーという関係でいられる。
それは病院外でアプローチができる、パーソナルトレーナーならではのやりがいであり魅力だと思います。
自分の能力を高められる良い環境
ーー仕事の中で大変なことはなんですか?
時間のやりくりは一つ大変だと思います。
サービス業なので時間はもちろんお客様の予約優先になりますし、会社帰りの予約がニーズが高いため必然的に労働時間は夜遅くまでになります。
7時前に出勤して23時ぐらいに帰宅するなんてことも珍しくないです。
また、指導以外にもやることはあります。
スタジオの売上数値の管理や後輩育成、社内研修担当など担当業務。
指導の隙間時間にそれらの業務を行うことも時間のやりくりという点では重要になります。
その分、自分のキャパを広げたり能力を高めることができる良い環境でもあります。
失敗を学びに変える
ーー仕事で失敗したことを教えてください。
後輩育成や研修担当、トレーナーの専門学校講師を務めるようになってから、失敗というより学びを多く得るようになりました。
こちら側がしてほしいことをしてもらえなかった時に感情的になってしまい、大事なことが伝わらなかったり、ただの怖い人だと思われたり(笑)
何でやってくれないんだと他責にしている自分がいました。そんな時は当たり前ですが誰も動いてくれません。
どのようにしたら相手が動きやすいのか、行動を起こしてもらえるのか、自分にできることは何なのか。
日々トライアンドエラーを繰り返しながら学んでいる最中です。
トレーナーを必要としている人はたくさんいる
ーースポーツ業界で働きたい人へのメッセージをお願いします。
私自身、元々スポーツ選手を見たいと思っていたため、今でもスポーツ業界は華々しく夢に溢れているなと思っています。
近い将来スポーツ業界でも活動したいな、ナショナルチームに関わりたいなという想いもあります。
その一方で、スポーツをする前段階でトレーナーを必要としている人が非常に多くいる。
自分にできることが沢山ある、そんな想いで働いています。
スポーツトレーナーであっても一般の方を対象にするパーソナルトレーナーであっても、目の前の方を良くしたいという貢献の想いは変わらないと思います。
健康な人を増やす、スポーツを楽しめる人を増やす、スポーツで夢を与える人を増やす、ぜひそんな熱い想いを持って業界に飛び込んでみてください!