大腿四頭筋は『大腿直筋』・『外側広筋』・『中間広筋』・『内側広筋』の4つの筋肉の総称です。中でも大腿直筋は唯一骨盤にまで付着している二関節筋です。そのため大腿直筋が硬くなると骨盤が前傾しやすくなってしまいます。骨盤の前傾は腰痛を引き起こす要因です。大腿直筋のストレッチを実施することで痛みの軽減や予防をすることが可能となります。ただ、腰痛には骨盤の前傾以外にも要因あありますので全ての腰痛に効果があるわけではありません。
今回は現場で使える大腿四頭筋のストレッチを3種類ご紹介します!
※大腿四頭筋の機能解剖が不安な方は先にこちらをご覧ください。
大腿四頭筋のストレッチ1
うつ伏せパートナーストレッチ
このストレッチでは、受け手は完全に脱力した状態でストレッチをすることが出来ます。
適切な強度調節のためにコミュニケーションを取りながら行っていきましょう!
※適切な強度=10割を『クライアントが限界値と感じる強度』とするとその7割が目安です。
やり方
1:クライアントの膝を軽度屈曲させます。
2:片手でクライアントの骨盤を後傾方向に押さえます。
3:2のまま、クライアントの膝関節をより屈曲させていきます。
効果をあげるポイント
ストレッチ側と反対の股関節を外転・外旋させる(画像の赤丸部分)と強度が高くなります。
こんな人には注意!
・腰椎の伸展動作で痛みを伴う方
・ヘルニア、すべり症、分離症を持っている方
うつ伏せの姿勢は腰への負担が大きくなるため、態勢がきつくないかを確認しながら慎重に行いましょう!
大腿四頭筋のストレッチ2
ニーリングセルフストレッチ
一人で行える大腿四頭筋のセルフストレッチです。
強度・角度の調整が可能で、同時に腸腰筋をストレッチも行えます。
やり方
1:伸ばしたい方の膝をついた状態で、膝関節を屈曲し足の甲を手で支えます。
※膝の下にタオルなどの柔らかいものを敷いて行うと、膝への負担を緩和出来ます。
2:屈曲している膝関節を手で引っ張りさらに屈曲させていきます。
大腿部に伸びている感覚のあるところまで持っていきます。
3:胸を張り股関節をさらに伸展させていきます。
腸腰筋が伸びる感覚を感じるところまで待っていき20秒〜40秒間キープします。
効果をあげるポイント
骨盤後傾の状態を作るために、体を起こし胸を張り、腹筋群に力を入れながら行いましょう。
角度を変えることで、外側・内側部の筋肉までアプローチが可能です!
起こりやすい代償動作
・骨盤の前傾
・腰椎の伸展
大腿四頭筋のストレッチ3
横向きセルフストレッチ
横向きで楽に行えるストレッチです。
やり方
1:片側の体側を下にして横向きに寝ます。
2:両方の股関節と膝関節を90度屈曲します。
3:天井側にある手で同側の足を持ち、踵をお尻につけます。
4:余裕があれば膝を後ろに引っ張りましょう。
腰に痛みのでない範囲で、行いましょう!
ポイント・注意点
・腰は反らないようにしましょう。
・筋肉が固い場合は臀部に踵がつかないこともあります。
・天井側から見た時、右膝が臀部よりも後ろに来ると腸腰筋のストレッチにもなります。
まとめ
今回は大腿四頭筋のストレッチについて3種類ご紹介しました!
代表的な筋肉なので知っているものもあったかもしれませんが、効果を出すポイントや注意点など再確認していただけたら嬉しいです。
ストレッチを行う人によっても効果の出方は変わってくるので、ぜひたくさんの人にアウトプットして経験を積んでいきましょう!
動画で学べるオリジナルテキストの特別クーポンをプレゼント中!
▼▼スポーツ現場で使えるストレッチが学べます!▼▼
【完全無料】機能解剖を学べるSNS
下半身のストレッチに関するセミナー動画
トレーナーズアカデミーでは、150本以上のセミナー動画を公開しています。
前半部分は無料でご覧いただけますので、気になるセミナーがあればぜひチェックしてみてください!
参考文献
・ストレッチメソッド(カラダを作る本シリーズ)
・健康運動実践指導者 養成用テキスト2016
・NSCA パーソナルトレーナーのための基礎知識