「スポーツの仕事は誰かの人生を豊かにすること」馬渕さんの働き方

元ボクシング世界チャンピオンが運営するジム兼子どもの運動指導教室で働く馬渕さん。
そんな馬渕さんに今の仕事についた経緯ややりがいについてお話を伺いました!

馬渕さんのご紹介

名前

馬渕加奈(まぶちかな)

年齢

24歳(1993年生)

出身

静岡県静岡市

出身校

順天堂スポーツ健康科学部スポーツ科学科卒

プロフィール

大学剣道部での競技生活とトレーナー活動を経て飯田覚士ボクシング塾へ入社。

元ボクシング世界チャンピオンである飯田覚士氏の元で、子どもたちの発育発達に併せたビジョントレーニングを基にした運動指導に励んでいる。

「ひたむきにおおらかに」をモットーに子どもたちの気持ちに寄り添った指導を心がけている。

今はどんな仕事をされていますか?

ビジョントレーニングを軸にした子ども向けの運動教室での指導とボクシングジムの運営管理、経理事務を行っています。

運動教室ではメインの先生としての指導だけでなく、プログラム作成やレッスンの構成・保護者対応・子ども向けイベント企画なども行っています。

また、子どもたちの運動教室が終わった後はボクシングジムに切り替わるため、そこでの運営にも関わっています。

今の仕事についた経緯を教えてください

学生時代に所属していたトレーナー団体で今の職場でのアルバイトを紹介していただきました。

ちょうど教育実習も終わり、こどもの『教育と運動』に携われる現場を探していた時期だったためタイミング的にはドンピシャでした!

実際に子どもたちを目の前にしたときはどう動いてよいか分からず戸惑っていましたが、レッスンの回を重ねていくごとにビジョントレーニングの奥深さや子どもたちの変化に感動し

「これこそ私の天職?!」と思うほどのめり込んでいました。

仕事のやりがいはなんですか?

喜怒哀楽がストレートな子どもたちだからこそ、レッスンが楽しいかどうかは表情ですぐに感じ取ることが出来ます。

時には叱り厳しく注意したりなども…

子どもたちの成長を願うからこその苦労もありますが、レッスンが終わった後の子どもたちの変化を見るのが嬉しさとやりがいを感じる瞬間です。

 

指導してきた中で一番印象に残っているのは、「疲れた」が口癖の5歳の女の子。

わたしがそばに寄っていくと「はあはあ」とわざと息切をして疲れているアピールをしていました(笑)

お母さんから話を聞くと幼稚園にも行きたがらない日が多いとのことでした。
そんな中、ボックスファイで眼と身体を動かし、出来ることが増えていくにつれ表情が明るくなっていきました。

幼稚園にも元気に通えるようになり、レッスン前には笑顔で走り回る子になっていました。

単純に〇〇が出来るようになった!ということだけではなく、内面的な変化や成長に携われることもやりがいの一つです。

仕事の中で大変なことはなんですか?

仕事で大変なことは従業員がそれほど多いジムではないので、多くの業務をこなさなければいけない点ですね。

保護者の対応やレッスンのフィードバック、チラシ作成やイベント企画・事務作業などなど…

本当になんでもやっています(笑)

人数が少ないなか、一人で考えてどうにかしようとしてしまうわたしは視野が狭くなりがちです…

そんな時には上司だけではなく社外の先輩や学生時代の同期からアドバイスをもらい、試行錯誤して取り組んでいます。

仕事で失敗したことを教えてください

『準備不足』な日のレッスンは全く上手くいきません!(笑)

自分に余裕がないので子どもたちにも目が行き届かず…

こどもたちが集中できずに遊び始め、それを叱っての繰り返し。
1時間のレッスンが全く集中出来なかったということがありました。

その日の天気や気温、学校や家庭での出来事などに左右されやすい子どもたちの心境や体の状態。ある程度は事前に予測し、その日の1時間のレッスンをどう運んでいくかをイメージしながら準備しています。

スポーツ業界で働きたい人へのメッセージ

スポーツは生活の中になくても生きていける人がほとんどです。
水や食料のようにないと必ず困るものでもありません。

しかし、スポーツは体を動かす楽しさや達成感、時には感動を与えてくれることもあります。

そんなスポーツを仕事として「支える」「教える」「広める」などして関わっていくことは誰かの人生をより豊かにすることだと思っています。

そして、自分の人生も様々な色を付けていくことのできる素晴らしい仕事だと思います。

自分の好きなことで周りの人を笑顔にする、社会に貢献できる。

それがスポーツであるならば、思い切って飛び込んでみてください。応援しています。

-キャリア形成, トレーナーの働き方
-,