選手とトレーナーも人と人。学生トレーナーに伝えたい実習の過ごし方

一年生の頃から大学の女子バレー部で学生トレーナーをしていたののさん。

4年間の学生トレーナーとしての経験を踏まえて、現場実習で大切なことについてお話を伺いました!

ののさんのご紹介

名前

のの

年齢

26歳(1992年生まれ)

出身

愛知県

出身校

中京大学 スポーツ科学部スポーツ健康科学部

プロフィール

小学校では運動音痴で体育が嫌いだったが、中学に出会ったバレーボールにハマり、高校まで6年間続ける。

そこで出会ったトレーナーに憧れ、中京大学へ入学し、女子バレーボール部の学生トレーナーとして活動をする。
在学中のリーグでは8季連続優勝を果たし、全日本インカレでは2年連続全国ベスト4という成績をおさめた。

「教育現場でトレーナー活動をする」という想いを抱き、複数のトレーナー団体で活動もしていたが、経営も学びたいという考えから都内のストレッチ専門店へ就職し、店長を2年間勤めた後、現在の職に至る。

今はどんな仕事をされていますか?

現在は、一般社団の協会に勤めています。

協会としては様々な業務がありますが、
私は主に、渋谷区にある子育て支援施設にて子どもへスポーツ指導をしています。

スポーツは「より速く、より高く、より強く」だけではありません。

スポーツを通し子どもの一番を見つけ、自己肯定感が高く豊かな人間力を兼ね備えた人となるよう子どもの学びや成長をサポートすべく、指導に携わっています。

学生時代にはどんな実習へ行っていましたか?

在学している大学の女子バレーボール部に1年生からトレーナーとして帯同していました。

週6日の帯同・平日は講義後の18時から2時間前後の練習についていました。
シーズンや練習内容によって時間も変動はしますが、練習時間は大体2時間前後です。
その後、体のケアやトレーニングをする選手についていました。

また、3年生に1週間のみですが某男子ラグビーチームでインターンを行っていました。

普段は女性をみているので、男性をみるのは新たな気づきが多くあり、貴重な経験をすることができました。

実習の内容について教えてください

女子バレーボール部の方は以下のことを行なっていました。

<練習開始前>

・テーピング及びストレッチ

<練習中>

・ウォーミングアップの指導

・体調管理シートへのチェック及びコメントの記入

・リハビリの補助、ドリンクの補充

・練習の補助(ボール拾いや用具の準備等)

・傷害発生時の対応

・トレーニング時の指導

<練習後>

・クールダウンの指導

・リハビリの補助及び評価

・ストレッチ等の身体のケア

<その他>

・栄養バランス、食事についての講義

・トレーニング理論の講義

・整形外科等の病院への付き添い

 

学生以外のトレーナーは
月に数回、学外の治療家の方が来てくださるだけだったので、
学生だけで全体的に様々な業務を行えました。

この経験はとても多くの学びを得ることができました。

トレーナーといえども部員の一人なので、時には選手のメンタルケアとして話を聞いたり、チームが勝つために厳しいことを言いましたが、基本は自分たちで考えてそれを実行することができたので、のびのびと活動させていただいていました。

ちなみに、
インターンの方は以下のことを行なっていました。

・ドリンクの補充及び選手への配布
・クールダウンの指導
・練習及びトレーニング見学

どうやってその実習先を見つけたんですか?

女子バレーボール部は、高校時の先輩が入部していた為、その方から紹介を受けて入部をしました。

他にも大学には多くの部活がありましたが、

・競技自体が好きだということ

・自身でもある程度知識のある競技をみたい

この二つが大きな理由でした。

 

インターンは、大学の先生よりインターンの募集があったので即決しました。

・1週間という期間で、部活のチームの方にも支障が少ない

・異性の選手をみるという普段ならできない経験ができる

この二つが決め手になりましたね。

実習の中で心に残っていることはありますか?

女子バレーボール部では、

『自分の好きで得意なことを最大限に生かし、自分が苦手で得意でないことはそれが得意な人に任せる』

という言葉が心に残っていますね。

私は、選手のケアやリハビリをみることが好きで得意でした。

しかし、コンディショニングやトレーニング面は苦手で…

毎日のトレーニングのメニューを作ることが、実はかなり苦痛でした。笑

 

でも、それを得意とするトレーナーが他にいたので、その方に任せてケアの方に専念していました。

また、
そのトレーナーに聞きながら自身も勉強しつつ、苦手分野も伸ばしていました。

 

自分の得意分野でしっかり結果を出すことを意識すると、自分の役割が明確になります。

選手からも「身体のケアならののだ」と認識してもらうことで、

選手からの信頼を得ることができました。

この経験は社会人になっても生かされており、

私の中で大きな財産になっていると感じています。

今、実習に出ている学生トレーナーへアドバイスをお願いします。

「学生トレーナーとはいえ、このトレーナーに安心して任せることができるのか」

選手との信頼関係を構築することが一番大切だと思います。

机上で学んだことは現場で実践することができますが、選手からの信頼がなければ、あなたの魅力を最大限に発揮することができません。

まずは、あなたができることを全力でやりましょう。

ドリンクの補充や氷のう作り、用具の移動などの地味な仕事でもいいんです。
まずは目の前の仕事をやりまくって、圧倒的な経験値を積んでください。

正直に言ってしまうと、私も一年生の時に

「なんでこんな地味なことをやんなきゃいけないの?もっとトレーナーっぽい仕事したいのに!」と思っていました。笑

めちゃくちゃ生意気な学生トレーナーでした。笑

しかし、そんな地味な仕事をやっていくうちに、
少しずつ選手から信頼を得ることができてきました。

トレーナーと選手も『人と人』です。

少しずつ信頼関係を築いていくことで
自然と「あいつに任せよう」と様々な仕事がまわってきます。

そうしたら「身体のケアならこの人だ」「トレーニング指導は君に任せたい」と思われるくらい、その分野を突き進んでいきましょう!

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