一度はアスレティックトレーナー試験の不合格を味わった川越さん。
そんな川越さんが今だからこそ語る、アスレティックトレーナーの勉強法について伺いました!
川越さんのご紹介
名前
川越康平(かわごえ こうへい)
年齢
22歳(1997年生まれ)
出身
東京都
出身校
東京スポーツ・レクリエーション専門学校
プロフィール
小学生から高校生までの12年間、野球に没頭。
高校生の頃、解剖学やトレーニング理論などについて勉強しているうちに「健康日本21」と「トレーニング指導」に興味を持つ。
高校3年生の時、大学に進学して野球を続けるか迷うが、肩をケガしていたこともあり野球を諦め、興味を持っていたことに関われるトレーナーを目指して専門学校に進学。
現在は株式会社フィジカルラボのトレーナーとして、店舗でのフィジカルドック®︎やトレーニング指導の他、高校サッカー部等スポーツチームでのトレーニング指導やイベント等でのランニング指導も行っている。
幅広い知識を持ったジェネラリストへ
ーー今持っている資格について教えてください
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー の資格に合格しました。(2020年4月に認定していただく予定です。)
アスレティックトレーナーの役割は、下記のように日本スポーツ協会のホームページに示されています。
スポーツドクターおよびコーチとの緊密な協力のもとに、競技者の健康管理、外傷・障害予防、スポーツ外傷・障害の救急処置、アスレティックリハビリテーションおよびトレーニング、コンディショニング等にあたる。
何か一つに特化したスペシャリストというよりかは、幅広く知識を持ったジェネラリストだと思います。
ただ、全てを自分でこなすというわけではなく、様々な専門家と繋がり、選手やクライアントを結びつける役割も担っていると考えています。
未来を見据えて積極的に発言
ーー学生時代はどのように資格の勉強をしていましたか?
まず、通学の電車の中ではスマホのアプリで理論試験の過去問を解いてました。
教本を開きたかったのですが満員電車だと難しく、アプリで探してみたら問題を解けるものがあったので良かったです。
学校では授業が試験対策も兼ねた内容だったので、授業中にわからないと思ったことは授業中か授業後に先生に聞くようにしていました。
発言やデモンストレーションのようなものも積極的にするように心掛けていました。
普段発言していると、発言できなかったときに少し恥ずかしくなり、予習しようという気持ちになりやすかったからです。自分を追い込むためにも心がけて発言していました。
ただ、積極的に発言をすることはトレーナーとして働き始めてからも絶対に生きてくると思っていました。トレーナーとして、自分の想いをしっかりと伝えられるようになるために日頃から意識していました。
また、放課後はすぐ帰宅し過去5年分の問題を印刷して解いてました。最初は全くわからなかったので教本から答えを探し、解答を作りました。
やってみると似たような問題が多かったので一問ずつ切り取ってルーズリーフに同じ内容ごとに分けて貼り付け、時々見返す用として使ってました。全体的に理解できてきたらその後は問題を解くことの繰り返しです。
一度味わった、不合格の経験
ーー資格の勉強で「やってよかった」と思うことはなんですか?
まずお話しをしておきたいことがあり、私は理論、実技共に1度ずつ落ちています。なので、合格した2回目の勉強法についてお話しします。
筆記試験の対策で取り組んだのは教本を読み込むことです。1周目はマーカーやメモをせずに読み、2周目はマーカーやメモを記入、3周目以降はマーカーとメモだけを読むといったことを何度も繰り返しました。
目次を見ずに何がどの教本の何ページらへんに書いてあるかがわかるようになったので、調べものするときも楽になりました(笑)
実技試験の対策でやって良かったことは二つあり、一つはカテゴリーや部位ごとにやるべきことやポイントをノートにまとめることです。初めに頭の中で整理することで練習に取り組みやすかったです。
もう一つは、1人のアスレティックトレーナー の方だけでなく、できるだけ多くの方に練習を見ていただくことです。
トレーナーによって考え方や教わってきたことが異なり、様々な考えを自分なりにまとめることで臨機応変に対応しやすくなれたと思います。
圧倒的なインプット不足
ーー資格の勉強で「やらなくてよかった」と思うことはなんですか?
理論試験の対策でやらなくて良かったと思うことは、過去問を何度も解くことと、過去問を分類別にしてルーズリーフに貼り付けることです。
過去問は自分の苦手分野がどこなのかを把握するために使うのが良いかなと思います。
合格した2回目の対策では過去問を一度だけ解きましたが、各分野での正答率を出して自分の苦手分野を把握しておくために解きました。
実技試験の対策では、やらなくてよかったと思うことはないのですが、不合格だった1回目のときはインプットが不足していたと思います。
実技試験の対策はとにかく練習することが大切だと思っていて、ノートにまとめることや振り返りを疎かにして練習することだけに重きを置いていました。
現場慣れしている方はそれでも問題ないかもしれませんが、ポイントまとめや試験官の方は何を見ているのかを一度整理してみることをおすすめします。
負けに不思議の負けなし
ーーアスレティックトレーナーの勉強をしている学生へのメッセージをお願いします。
先ほどお伝えしたように、私は理論、実技共に1度ずつ落ちています。「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があるように不合格だったときは理由があると思っています。
私が不合格だった原因を端的にいうと、理論試験では「過去問の正答率を上げるための勉強法」だったこと、実技試験では「インプット不足」だったことが原因だと思っています。
この失敗から学んだことがあり、iAIAという考え方です。Iはインプット、Aはアウトプットの略ですが、何かしら行動する前にちょっとインプット(ちょっとなので小文字)してから行動するという私の考え方です。
過去問を解く前に、過去問をどう使うのが良いか、合格した人はどう使っているのかを聞く、実技の練習始める前に、どんな評価法や気をつけるべきリスク管理があるのかを調べる、などといった感じです。
それから行動に移し、不足していることをインプットするといったことを繰り返すと効率が良いかと思います。
旅行のときに、どの行き方が1番早いか、または自分に合っているかを調べるのと同じように、試験勉強に取り組む前に、どう進めていくかを考えてから行動することをおすすめします。
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