今回は前脛骨筋のストレッチについてご紹介します!
前脛骨筋の主な作用は足関節の背屈です。
しっかりとポイントを押さえて活動現場で活用できるようにしていきましょう!
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前脛骨筋のストレッチ1
セルフストレッチ
まずはじめに、セルフストレッチを紹介します。
やり方
1:椅子に座り、ストレッチする足を反対側の足に乗せます。
2:つま先を持ち、矢印の方向にストレッチをします。
解説
足関節は、外果より内果の方が高い位置にあるため、外反方向より内反方向に動きやすくなっています。
内反は足関節の底屈・内転・回外からなる複合動作で、外反は背屈・外転・回内の複合動作です。
そのため上記のストレッチを行う際に、底屈の状態で行ってしまうと内反が強くなり、外反方向に行きづらくなってしまいます。
外反方向に誘導しやすい背屈位の状態で、一度外反をさせてから底屈位に持っていくことで前脛骨筋が伸びやすくなります。
前脛骨筋のストレッチ2
立位でのストレッチ
立位でのストレッチ方法をご紹介します!
やり方
1:背筋を伸ばして立ちます。壁やテーブルなどに手を軽く置いてバランスをとっても構いません。
2:足首を伸ばした状態で地面に軽く押し当てます。
3:膝を曲げ足部に少しずつ体重を乗せ、負荷を増やしていきます。
解説
膝を内側に入れるように屈曲していくと足関節の外反への誘導をしやすくなります。
荷重する際には意識してみると、より効果的にストレッチできます。
膝の屈曲角度を増加させることで、より体重がかかるので伸張度合いが増します。
前脛骨筋のストレッチ3
徒手抵抗ストレッチ
最後に徒手抵抗ストレッチ方法をご紹介します!
やり方
1:ストレッチされる人は写真のように座りましょう。パートナーは両手で足の甲を保持します。
2:ストレッチされる人にゆっくり足首を曲げさせるように指示します。パートナーはそれに抵抗するように逆方向に力をかけます。
※上の写真は中間位でのストレッチ、下の写真は底屈位でのストレッチ肢位となります。
解説
パートナーは緑矢印、ストレッチされる人は黄色矢印の方向に力を入れていきます。
※徒手抵抗ストレッチとは
ストレッチしたい目的の筋に等尺性あるいは求心性の収縮を実施するとその後、筋緊張が低下し筋の柔軟性が獲得できる方法です。
等尺性とは筋長(筋の長さ)が変わらずに収縮する状態での筋力の発揮のことです。
例)腕相撲のスタート直後
求心性とは筋長が短縮しながら筋力を発揮することです。
例)上腕二頭筋に力こぶを作るようにしたとき
今回は前脛骨筋のストレッチを3種類ご紹介しました。正しいストレッチを継続してケガ予防につなげていきましょう。
ぜひスポーツ現場で活用してみてください。
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■参考文献
ストレッチングアナトミー
株式会社 医学映像教育センター/2009
著 勝政和生治療成果を上げるための自動的・他動的ストレッチ
株式会社ガイアブックス/2014
著 平野陽三
記事監修:山口淳士
◯米国公認アスレティックトレーナー(BOC-ATC)
現在は大手企業内フィットネスセンターで運動・健康指導をしている。また、アスレティックトレーニングブログ「CHAINON」や熱中症ブログ「熱中症ドットコム」の運営、トレーナー向け英語学習LINE@、GAP英語勉強会の講師も行う。
BLOG:CHAINON / 熱中症ドットコム / LINE@
筆者:嘉山舜
◯法政大学所属(2020年4月現在)
嘉山さん海外研修記事:「行った人にしか見えない景色がある」海外研修レポート
ストレッチに関するセミナー動画
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