「行く前に目的を明確にしよう」体験者が感じた海外研修前の心構え

東南アジア・ラオスでの海外研修に参加した吉田さん。

通常の”教わる”研修ではなく、トレーナーの知識がまだ浸透していない国へ”教えに行く”という新しい海外研修に参加し、感じたことを伺いました。

吉田さんのご紹介

名前

吉田拓也(よしだたくや)

年齢

23歳(1994年生まれ)

出身

神奈川県横須賀市

出身校

法政大学スポーツ健康学部

プロフィール

高校体育教師を目指しながら、トレーナーとしての勉強をするために法政大学に進学。

在学中は学生コーチという立場で母校である高校の野球部の指導をしていた。
旅をすることが好きで、ちょっと変わったクレイジーな旅をよくしている。

『ワクワクをカタチに』をモットーに日々を楽しんでいる。

どんな海外研修に参加しましたか?

私が参加した海外研修は東南アジア、ラオスでの1週間の研修です。

ラオスの障害者支援を行なっている日本の特定非営利活動法人「アジアの障害者活動を支援する会」(以下、ADDP)の障害者スポーツ事業の一つに参加させていただきました。

スポーツ文化が後進的なラオスのスポーツ省の方々や競技の指導者の方々、学校の先生、お医者さんなどに、ウォーミングアップの大切さとその実技を講義という形で伝えさせていただきました。

海外研修に行くことになった経緯を教えてください

大学在学中にGolden Age Project(GAP)という学生トレーナー団体で活動をしていました。

その活動の中で代表の脇坂さん(トレーナーズアカデミー発起人)からこの海外研修のお話をしていただいたことがきっかけです。

東南アジアのスポーツの現状を知ることと今後の課題を見つけるためにこの海外研修に行きました。

海外のスポーツそのものに対しての考え方や価値観を知ることで日本のスポーツを客観的に見ることもできるのではないかという想いもありました。

あと、この研修以前に海外へ行ったことがなかったこともきっかけの一つでしたね。

海外研修中の現地での生活について教えてください

現地ではADDPのスタッフの方が手配してくださったゲストハウスに宿泊しました。

一泊500円ほどのそのゲストハウスは東南アジアのイメージとは違う綺麗な宿泊施設で、洗濯物もしてくれたので衛生的にもとてもいい環境でした。

食事は現地の飲食店でラオス料理を食べていました。
好き嫌いが多く極度にお腹が弱い私ですがメニューも豊富で美味しい料理が多かったのが印象的で、お腹も壊すことはありませんでした。(笑)

初めての海外渡航のためパスポートを取得するところから準備が始まり、ADDPのスタッフの方とは現地集合だったので現地までは1人で行きました。

飛行機を安く抑えるためにタイの空港で乗り継ぎをして到着する飛行機をとりました。

タイでの入国審査で「宿はどこだ?」と聞かれ、「Airport(空港)」だと答えた時に周りがザワザワしたのを今でも覚えています。(笑)

海外研修の中で心に残っていることはなんですか?

言葉の壁です。

講義は日本語で話したことをADDPのスタッフの方が同時通訳でラオ語に訳す形で行われました。

伝えたいことを伝えたい形のまま伝えられているのか?
という不安を抱えたまま受講者さんの表情やアイコンタクトで意思疎通を試みました。

実技のパートになると、解説は最低限にしながらも受講していた方々が見よう見まねで体を動かして次第に会場が笑顔で溢れ出しました。

言葉の壁がある中でも実技になった時はスポーツの本質や可能性を垣間見ました。

言葉の壁があったとしても、人間としてスポーツを通じて体を動かし共に楽しむことができるのはどの国に行っても同じなのではないでしょうか。

その海外研修に行ったことで何が得られましたか?

障害者スポーツをラオスの方々と実際に体験できたことですね!

車椅子バスケなどの競技スポーツやユニバーサルスポーツと呼ばれる障害者や高齢者でも楽しく活動ができるスポーツを体験しました。

今まで競技スポーツのみに関わってきた私にとって、ユニバーサルスポーツはとても新鮮で新しい価値観を知ることができました。

人間誰もがスポーツを楽しむことができて、それを通じて日々が楽しくなったり生きる理由が見つかったり、そんな力がスポーツにはあるのだと思いました。

この研修では実際に行動を起こし、自分の目で見て、耳で聞いて、肌で感じることの重要性を感じました。

ネットの情報だけでなく自分の体を動かして、色々な体験を積み重ねることで見えてくることもあると思います。

今、海外研修を考えている学生へメッセージ

海外研修にも様々な種類があるかと思います。
それによってかかる費用も違うし期間も変わるでしょう。

いずれにせよ、行く前に必ず目的を明確にしておくことがとても大事です。

何のために行くの?
知識をつけたい?
それは何のためにつけたい知識なの?

トレーナーになるためにつけたいんだ。
じゃあなんのためにトレーナーになるの?

そんな自問自答を何回も繰り返して行くと研修の目的が深まります。
目的が明確であれば海外研修も充実します。

学生は金銭的な壁も大きいですよね。
限りある時間でアルバイトをしている方も多いと思います。

でもお金がないからという理由で心から行きたいと思う研修にいけないのは何だかもったいないと気がします。

それぞれ事情はあると思うけれど、見たいものがあるならば未来の自分への投資だと思ってぜひ行動してみてください!

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