なぜ解剖学は大切なのか?〜現場で100%活かせる体表解剖学〜

こんにちは!
トレーナーズアカデミーです。
2019年11月3日に開催された「体表解剖学~下腿・足部編~」の開催報告ブログです。

体表解剖学と解剖学の違いとは?

まず体表解剖学と普通の解剖学は何が違うのか?

一般的に解剖学は教科書を見て、どこにどの筋肉がついているのか。その筋肉はどんな動作をする時に使われるのかなどを学びます。

体表解剖学は触診をしながら身体にペンで骨、筋肉、靭帯等を描いていく実践型解剖学です。

体表面から視察・触察して、生体の体表や内部の形と構造を理解していきます。

講師はハワイ大学解剖実習に4回参加された、アスレティックトレーナー の森川さんです。

皮膚の下はどうなっているのか?

ついつい解剖学を勉強していると筋肉、骨、靭帯に目がいってしまいがちですが、皮膚を下にはどんな組織があるか想像できますか?

皮膚の下は、筋肉ではありません。間にいくつかの組織があります。

引用図: https://gohongi-katakori.com

画像のように皮膚の下には部位によって多少異なりますが、皮下脂肪、浅筋膜、皮下脂肪、深筋膜と続きます。筋肉は深筋膜の次にあります。

この組織構造を理解してストレッチや手技をするのではアプローチの仕方、力の入れ方も変わってくるはずです。

スポーツ現場に出ている方は選手が怪我をしたときにどこの組織に影響が出ているかを考えて処置をするのかで、その後の症状が変わってきます。

『知っている』と『知らない』では大きな差が生まれます。

体表解剖をする前に、どんな組織構造になっているかをしっかりと押さえておきましょう。

筋膜とは?

皮膚の下にある筋膜(Fascia)。

先ほどの画像にあったように筋膜は浅筋膜、深筋膜に分かれます。では、そもそも筋膜とは何なのか?

セミナーで説明された文章を一部、引用しています。

3次元的かつ連続的に体内に広がっているコラーゲンを含んだ緩いもしくは密度の濃い繊維質の軟部結合組織。「膜組織は全ての臓器、筋肉、骨、神経線維と相互浸透しており、 この機能的な構造を持って、体の全ての機関が統合的に機能できる 環境を提供している」

2017 : Federative International Programmeon Anatomical Terminologies (FIPAT)

筋膜はウェットスーツのように全身を覆っていて、一部が固まってしまうと他の部位にも影響します。

固まらないようにリリースをすることが大切です。リリースについてはこちらから学べます。

※筋膜は毎年、新たな見解が出され定義が変わることがあるそうです。

実際に描いてみる

セミナーでは外果や内果そしてパテラなどランドマークや骨を青いペンで、筋肉を赤いペンで描きました。

今回は下腿・足部編だったのでランドマークは下の画像にある立方骨や舟状骨などをチェック。

実際に解剖実習に参加することが難しい方でも、この方法を活用すれば解剖学をよりリアルにイメージできます。

筋肉がどこに付着しているのかは教科書で分かります。

ですが実際に人によって筋肉の大きさ、つき方は個人差があり異なってきます。

セミナーではランドマーク・骨はうまく描けても筋肉をきれいに描くことに苦戦されている方が多かったです。

まとめ

解剖学に限らず『知っている=できること』ではありません。できるようになって、使えるようになって初めてその知識が活きてきます。

頭で理解して終わりではなく、実際に人体に筋肉や骨を描くというアウトプットをすることで解剖学の知識が深まります。

また、筋肉の走行や起始停止がしっかりと理解できれば、トレーニング・ストレッチの質も向上することでしょう。

是非、体表解剖学を実践してみてください。

体表解剖学 下腿・足部編が動画で学べる!


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