熱中症の基本と対処法|学生トレーナーが現場に出るための必須知識!

応急処置

スポーツ現場に出るトレーナーの役割として、「選手の安全管理」はもっとも重要な仕事です。

今回は、夏場に最も多いといっても過言ではない”熱中症”について
熱中症の種類や対処法のポイントをまとめました!

今一度、緊急時の対応を見直していきましょう!

 

 

 熱中症とは?

熱中症とは、高温多湿な暑熱環境によって生じる障害の総称のことであり、その中には症状の軽いものから、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病に分けられています。

熱中症の種類と症状

① 熱失神

熱失神の代表的な初期症状として、めまいや立ちくらみ、一時的な失神のこと。

体熱を外に逃がして体温を下げようとする時、皮膚の血管が広がります。
すると全身を流れる血液の量が減り、脳への血流が減少します。

そんな血流や血圧の変化が生じることで、めまいや立ちくらみ、一時的な失神といった熱失神の症状へとつながります。

② 熱けいれん

大量の発汗によって体内の水分と塩分が足りなくなり、さらに筋肉に疲労がたまった時に起こる症状です。
こむら返りや筋肉がピクピクする状態

原因の1つに大量の発汗があります。
その汗には水分だけでなく塩分(ナトリウムや塩素)も含まれています。

それにもかかわらず、水分だけを補給することで、体内の塩分濃度が下がり筋収縮のバランスが乱れ、筋けいれんが起こります。

また塩分濃度減少のみならず、筋疲労も原因にあげられます。

③ 熱疲労

脱水によるものが原因で、全身にだるい感じ、脱力感、めまい、吐き気、頭痛などの症状が起こるものです。

体温の上昇は顕著には現れず、発汗が多くなり、血圧低下、頻脈(脈のスピードが上がる)、皮膚蒼白(顔などの皮膚の色が白くなる)の症状も現れます。

④ 熱射病

熱中症の中で最も重症。

高体温や見当識障害(時間や季節がわからなくなる、今いる場所がわからなくなる、人がわからなくなるといった障害)、昏睡(深く眠っているような状態)などの意識障害も現れるのが特徴です。

他の症状と同じく脱水が原因ですが、熱射病では脳や肝臓、心臓など全身の臓器へも異常が起こることがあり、死亡することもあります。

症状によって、施す処置も変わってきます。

特に④の熱射病は全身の臓器や脳にまでも影響を及ぼします。
すぐに救急車を要請して、速やかな処置が必要です。

熱中症の危険性

熱中症での死亡事故が相次いでいるのは皆さんもご存知だと思います。

熱中症の発生時の気温、湿度を測定したデータの統計によると、半分近くは気温30度以下で発生していることが注目されており、湿度に特に注意する必要があります。

その温度や湿度に付随した熱中症の危険性に対して、は暑さ指数である
WBGT(湿球黒球温度)と呼ばれるものがあります。

この温度は、気温と同じ℃を使っているが、人体の体熱に影響を与える、

①気温 ②湿度 ③日射、輻射

などの周辺の熱環境を取り入れた指数として熱中症対策に使われています。
その3つの指数を比率で表すと

気温:湿度:輻射=1::2

湿度が7割も占めているんです!!

それはなぜかというと、湿度が高いことにより体の熱が汗で蒸発しにくくなり、体から熱を出す能力が低下し、高体温になり熱中症を起こりやすくしているから!

それを現場に出るときに確認しておくことで、その日の熱中症の危険度がわかり、選手自身もトレーナー側も危険性が高いとわかり、その意識だけでも熱中症対策になります!

現場レベルでの熱中症への対処法

① 意識確認(熱射病の有無を確認)

まず熱中症と疑われる症状が出た選手に対してはまず前記であげた、もっとも危険性の高い熱射病の有無を確認するために、意識があるかどうかを確認します。

その際に応答が鈍い、言葉がおかしいなどの意識障害が見られたらすぐに救急車を要請することが大切です。

② 涼しい場所への移動、衣服の調節と冷却

今現在、現場レベルで最も早く体温を下げる方法はアイスバス(2〜8℃)に全身を浸かることと言われ、人間のもつ深部体温という体の芯からの温度を下げる働きをします!

よく言われる首、脇の下、鼠蹊部を冷やすというものに比べ、その深部体温が下がるスピードの7倍の早さで温度を下げると言われています。

ただ、そのような環境はある場所は限りなく少ないと思います。
なので、

クーラーが効かせられる部屋に移動させます。
それがなければ木陰などの風通しの良い木陰にベッドや長椅子などを準備します。

そこに選手を横にさせ、足をやや挙上させる。

そして競技によって異なりますが、その選手のベルトを緩めたり、靴や靴下を脱がせたり、汗をかいたアンダーシャツを着替えたりするなど衣服を緩め、熱が放散しやすくなるような状態を作ります。

次に首、脇の下、鼠蹊部など人間の体の中で大きな血管が体表から近くを通る部位を氷嚢や濡れタオルで冷やし全身に冷えた血液を循環させる。

これらを行うことで全身の体温を下げるようにします。

③ 水分補給

スポーツドリンクを飲ませて水分と塩分を補給させます。
前述していた熱けいれんの項目にあったように大量の発汗により失われている水分と塩分を補給させることが大切です!

これらのように、まず危険度の高い症状から徐々に検査をして対処することが大切になります。

熱中症対応のポイント

熱中症の症状が出た選手に対して体の熱をいかに早く下げるか!!

〜大事になってくるポイント〜
① 涼しい場所へ移動させる。
② 衣服を脱がして体の熱を放散させる。
③ 氷嚢などで首、脇の下、鼠蹊部などの大血管が流れているそばを冷やす。
④ できるのであればアイスバスで全身を冷やす。
⑤ 水分補給して体から逃げた水分塩分を体に戻す。

〜そのために事前に準備しておくこと〜
① その現場にクーラーを効かせられる部屋はあるのか?
ない場合その環境に近づけるために風通りの良い木陰はあるのかを確認しておく
② 氷のう、氷を準備しておく。あればアイスバス。
③ スポーツドリンクを準備しておく。
④ 熱中症が出たらどんな対応を行うのかを明確化、共有しておく。

最後に

熱中症は毎夏、死者が出たり、救急搬送されるケースが多くなりますが、スポーツ現場では防げるものであるし、トレーナーとしては防がなければなりません。

またなってしまった場合でも迅速な対応をすることが選手のためにも大切です。

しっかりとした準備をして、安全な現場を作りましょう!

引用・参考

熱中症.com
「首・わき・鼠径部」を氷で冷やす方法では体温が全然下がらない

熱中症ゼロへ
『熱中症の症状』

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