与える影響はたったの2%!?皮膚へのアプローチをひも解く

2020年11月23日に開催された皮膚からの全身アプローチの理論と実際の構築の開催報告ブログです。

当日、参加できなかった方に内容を少しお届けします。

講師は露木俊治さんです。

柔道整復師の資格を取得後、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の専門学校へ進学。 在学中に『つゆき接骨院』を開業し、陸上競技を中心にバドミントン、野球、サッカーなどのアスリートをサポート。日本一の選手育成に治療家兼トレーナーとして携わる。

現在は東京都千代田区でどこに行っても治らなかったという様々な症状を持つクライアントの治療を行う傍ら、 治療院や介護施設へのコンサルティング業務、コンディショニングツール開発など、活動は多岐にわたる。

今回は露木さんから、皮膚からの全身アプローチの理論と実際の脊柱編についてお話いただきました。

皮膚について

私たちの身体を覆っている皮膚。その皮膚について、ひも解いていきましょう。

皮膚は人体最大の器官です。2m²に相当する体表面をカバーしています。重さは最大で10kgにもなります。皮膚は体内の恒常性を維持し、外部環境に対するバリアとして働きます。

また、痛みや接触、圧力、および温度に敏感に反応し、皮膚(表皮・真皮)は伸縮性が少ないことが特徴です。

関節可動域の決定要素

関節可動域の決定要素は以下の4つです。皮膚はたった2%しか関与しません。ですが、皮膚は筋肉とも密接に関係しているため皮膚の動きがスムーズになると結果として他の要素にも影響を与えます。

また、露木さんは新しい考え方に出会った時は「本当にそうなのかな?」という考えを持つことが大切とも話されていました。

皮膚の特性

皮膚(表皮、真皮)は伸縮性が少ない。その皮膚が筋膜と癒着してしまうと、筋肉の動きが制限されます。その結果、滑走不全になります。

滑走不全の原因

・長時間、長期間の圧迫
・炎症反応
・運動不足
・ROMの低下など

滑走不全が引き起こす症状

・血行障害
・静脈瘤
・浮腫
・痛み
・シビレ
・筋力低下
・ROM低下
・骨格のゆがみ
・姿勢不良など

スキンコンディショニングとは?

セミナーでは手技も教えていただきました。今回、教わった手技はスキンコンディショニングです。

スキンコンディショニングとは皮膚の層と筋肉の層との隙間の滑走を良くすることが目的です。

スキンコンディショニング基本手技

スキンコンディショニングは3つの基本手技があります。

1、Pinch(つまむ)
2、Roll(巻く)
3、Shake(振る)

1、Pinch(つまむ)

Pinchは基本手技で最初に行います。

人体で一番薄い皮膚は手の甲の皮膚です。そこを基準とすると、アプローチ部位の皮膚の厚さが分かります。

2、Roll(巻く)

Pinchした皮膚をそのまま動かしていきます。脊柱周辺の皮膚は、脊柱に対して垂直方向にRollしていきます。

Rollすると皮膚が赤くなってきますが、それはその部位に血が流れ始めるためです。

3、Shake(振る)

なかなかRollできない場合はPinchした状態でshakeしていきます。

shakeをした後にRollを試すと、する前と後で動きやすさが変わります。

この3つの手技を使いアプローチしていきます。画像と見ていきましょう。今回は脊柱編だったためアプローチ部位は脊柱中心です。

基本手技が難しい場合

基本手技が難しい場合(つまめない、痛みを感じる)はテラブレード というツールを使うこともあるそうです。

テラブレード についてはこちらをご覧ください。
テラブレード とは?

まとめ

皮膚について単語としては聞いたことがあったのではないでしょうか?

『知っている=できること』ではありません。できるようになって、使えるようになって初めてその知識が活きてきます。

頭で理解して終わりではなく、実際に治療をしてみる。どう活かすかが大切です。

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