JATI パワースナッチ

【開始姿勢】

・足幅を腰幅か肩幅程度に広げ、つま先は足幅が腰幅程度の場合に正面に向け、腰幅程度の場合にはやや外側に向けて、膝と同じ方向に向ける。
・できるだけバーベルに近づき下肢を曲げて、両腕を肩幅よりも大きく広げて、腕を伸ばしてオーバーハンドグリップでバーベルを握る。
・手幅は両腕を伸ばした時の両肘の長さか、片腕を伸ばした時のこぶしから反対側の肩の肩峰までの長さを基準とし、肩関節の柔軟性などに応じて調整しても良い。
・顔は正面を向いて肩甲骨を内側に引き寄せて背中を伸ばし、腰は自然なアーチを維持し、両肩はバーベルの真上かやや前方の位置に保つ。

【ファーストプル】

開始姿勢を保持したまま、股関節と膝関節を伸ばす力によってバーベルを脛部や大腿部に沿ってフロアから引き上げる。
このとき、バーベルは比較的コントロールされた速度で引き上げる。

【セカンドプル】

徐々に加速されたバーベルが膝関節を通過したら、股関節、膝関節、足関節を爆発的に伸展する。(トリプルエクステンション)
トリプルエクステンションの直後に、腕を伸ばしたまま素早く肩甲骨の挙上動作(ショルダーシュラッグ)を行う。
爆発的トリプルエクステンションの動作によってバーベルが上昇するため、腕でバーベルを引き上げないように注意する。
バーベルが身体の近い位置を通過するように注意する。

【キャッチ】

バーベルが胸部付近まで上昇したら、股関節と膝関節を素早く曲げると同時に両肘を前方に回転させて、腕を伸ばした姿勢でバーベルを頭上でキャッチする。
バーベルはフロアに対して垂直の位置でキャッチを行い、顔はやや前傾させる。
背中や腰部の姿勢を保持したまま、股関節屈曲を特に意識した、しゃがみ込み動作が重要である。
素早いしゃがみ込み動作は重要であるが、トリプルエクステンションが不完全な状態でキャッチ動作を行うことは避けなければならない。

【下降動作】

バーベルをキャッチしたら、股関節、膝関節を伸ばして立ち上がる。
股関節と膝関節を屈曲させて、バーベルをコントロールしながら股関節や大腿上部に下ろして衝撃を緩和させる。
背中や腰部を伸ばしたデッドリフトの下降動作の要領で、股関節と膝関節を屈曲させて静かにバーベルをフロアに下ろす。

【応用エクササイズ】

ハングパワースナッチ:バーベルを膝関節のやや上の位置に構えた姿勢から開始する。
ミッドサイパワースナッチ:バーベルを大腿部の中央の位置に構えた姿勢から開始する。
カウンタームーブメントパワースナッチ:直立姿勢でバーベルを握り、ハングポジションかミッドサイポジションまでバーベルを下ろしたら素早く切り返してから行う。
スプリットパワースナッチ:スプリットポジションで構えた姿勢から開始する。
シングルレッグパワースナッチ:シングルレッグで構えた姿勢から開始する。
スクワットスナッチ:パラレルスクワットかフルスクワットの姿勢でキャッチを行う。
ワンハンドダンベルパワースナッチ:ダンベルを使用して行う。